株式会社 大地農産

自然豊かな富山県黒部で栽培したさつまいものべにはるかを使用した
低温熟成干し芋 黒部はるかの販売 株式会社大地農産

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芋へのこだわり

日本海側初の本格的な干しいもづくり(事業への想い)

日本海側初の本格的な干しいもづくり

 

周りを3000m級の北アルプスに囲まれた富山平野。その東部、黒部峡谷を源とする、清流黒部川の下流域の扇状地に黒部市があります。
北アルプスより運ばれたミネラル豊富な肥沃な土地と冬場の積雪がもたらす豊富な雪解け水は、本来日本有数の米どころでした。
しかし、近年就農者の減少により、稲作の効率の悪い小さな栽培放棄田が目立つようになりました。
これらを活用して稲作に代わりこれから続けていける農作物は何でありどんな農業か?
農家の目線で考えると「栽培した作物を決まった価格で全量買取りをしてくれる先があり、しかも農業の採算性が高いこと」が条件となる。
「農家目線の一方的な意見である。」とか「流通業を知らない自分本位の考えである。」
とか現実味のない甘えた夢物語に見えるが現実的に農家が潤わなければ、農業は続かない。それが無ければ誰も就農しないし、もちろん産地も出来なく田んぼは栽培を放棄したまま。何ら解決はされない。
これからの農業にとって最も大事なことは、農家が流通業のプロとの単なる連携にとどまらず農家のスタッフとし、より採算性の高い高度な加工と、より採算性の高い販売ルートを見出し、農業の収入を自らが押し上げる努力をすることにあると思います。
農家がつくり、製造業が加工し、流通業が販売する。この流れの中で川上の方からの要求を受けて現在の農業の姿があるわけであるが、これは連携とは言えない。
川上からの各ポジションからの要求を飲み込むだけで農業の採算性が高くなることは稀である。
日本の農業を魅力無いものに変えてきた流れであると思います。
流通業は「他店にはない美味しいものを販売してお客様のロイヤリティーを得たい」
製造業は「他メーカーに比較して品質の高い差別化商品を開発し安定的な生産をしたい」
農家は「高く売れる作物を栽培し反収を上げ量に頼らない採算性の高い農業をしたい」
各ポジションの要求を取りまとめそれぞれの立場を理解し流れを作っていく。
これが本来の連携である。自分の要求と相手の要求を共に達成するのが連携である。
「共にお客様に感動してもらえるくらい美味しいものを作ろう。そのためにそれぞれが何をすれば良いか一生懸命考えよう!」良いものはみんなの力がないとできません。
まずこの地でものづくりを行ない、新しい産地化・特産化するには真の連携が不可欠であり新しい事業を続けていく上で何度も思い出したい理念と考えます。

このたび、その連携初のチャレンジ商品として「ほしいも」を新しく作ることにしました。
「なぜ?干しいもなのか?」
農産加工品の卸を本業としている当社。ある時、茨城県ひたちなか市の真面目な干しいも農家さんから干しいもを送ってもらうことがあり食べて衝撃が走りました。
「干しいもってこんな美味しい干しいもがあるんだ・・・・。今まで食べていた干しいもは何だったんだろう・・・。これを富山の人に食べてもらったらみんな驚くだろうな。」
会社の表に看板を1枚立てて玄関先で販売しました。食べたお客様が次から次へとまたもう一度買いに来ていただく。
「こんな美味しい干しいも食べたことない。まとめて買っていきます。看板見て入ってよかった。」
もう、どこのが安いとかどこのが量が多いとかよくスーパーで聞くような感覚は一切ない。
「こんな美味しい干しいも教えてくれて出会わせてくれてありがとう。」こんな顔を見る毎日でした。
こんな干しいもをつくって、こんな顔を見たい。そしてずっとそれを仕事にしていきたい。これがきっかけでした。
前述のひたちなか市 大和田農園 大和田亨さんの言葉が耳からはなれません。
「私は、規模をもっともっと大きくしたいとか考えてません。大きくなり忘れてしまうこと。わからなくなること。失ってしまうことはいっぱいあります。自分らしく仕事ができればそれでいいんです。」

手間隙かけて良いものを作って、お客様の顔をみて喜ぶ。・・・

この農業と商業の基本を続けていくことは大変な時代。

魅力ある地で地元農家さんや連携をいただいた皆様とともに魅力あるものをつくり、魅力ある仕事としてこの地に残していきたい。
日本海側初の本格的な干しいもづくりに対する想いです。

 

水と土と栽培へのこだわり

水と土と栽培へのこだわり

 

さつまいもは堆肥等の養分を好みません。
むしろその甘さを左右する重要な要素のひとつは「ミネラル」と言われます。
全国的にさつまいもの有名な産地はほとんど海岸のそばにあります。
鹿児島・茨城県ひたちなか市、大洗市・種子島の安納芋、近くでは石川県五郎島金時。
水はけのよい砂地を好むのが最もな理由ですが、海より吹き寄せる海水を含んだミネラルが芋を甘くするというのも重要な栽培条件に含まれます。
前述の通り、黒部市は水田の休耕田を利用しており条件は良くないといわれました。
しかし、ミネラルは山より水に溶け込んだミネラルが流れ海に堆積したものです。この地は数百年北アルプスからのミネラルを含んだ水を利用して水稲を行っていたため土壌にミネラル分を多く含むことがわかりました。海のミネラルではなく北アルプスからのミネラルを利用し甘い芋ができあがりました。

 

熟成へのこだわり

熟成のこだわり

 

秋になりさつまいもの収穫期になると採れたての芋を落ち葉で焼き芋に・・・・
こんなイメージがありますが、実は掘ったばかりのさつまいもはあまり甘くありません。
さつまいもは、もともと南米の熱帯の原生種。10度以下になると腐り始めます。
しかし10度~15度の温度帯におくと、腐らないようにデンプンを麦芽糖に変化させる「糖化」と
言う現象が進みます。この期間を長くすれば長くするほどデンプンは糖化して甘くなります。
さつまいもは9月~10月に収穫しても気温は20度~25度程度。自然糖化は期待できません。
そこで定温冷蔵庫に入れて低温熟成しないと糖化はすすみません。
実際、何十トンものさつまいもを冷蔵庫施設を借りて保管することはコストがかかります。
だから、冷蔵庫にて熟成しない新物干しいもを11月や12月頃に食べても「あまり甘くない」と首をかしげてしまうことがあるのはこの為です。
当社は掘った芋は全量、お隣魚津市にある漁協ケイソン冷蔵様に預けて熟成します。
すぐにはなにも加工せずじっと糖化を60日間待ちます。
こうして60日後のさつまいもはデンプンを麦芽糖にすっかりと変え、糖度70度超えの甘い干しいもになります。お客様ががっかりしない商品作りに欠かせないのが低温熟成です。

 

特殊な寒干し製法

特殊な寒干し製法

 

冬の日本海側は晴れの日が少なく降水量が多いため干しいもの自然乾燥には向きません。
だから日本海側は干しいもの産地にはなれませんでした。
干しいもと言うと冬の乾燥した晴天の下、干し網にいもを並べて干すイメージが強いと思われます。
しかし現在流通する干しいもは殆ど天日干しの干しいもはありません。
屋外に干すことにより、排ガスや異物の混入等の衛生面での疑問が懸念されること、天候湿度の違いにより干し上げまでの時間がまちまちとなり安定的な品質が望めないとされ茨城県でも機械乾燥が主流となっています。

当社も機械乾燥を採用して冬の日本海側でも干しいもを作ることを可能にしました。
しかし、自然乾燥に近い干し上げをおこなうため、温風乾燥はおこないません。
「本場茨城県の冬の快晴の環境」をプログラムした寒干し乾燥法により自然乾燥にもっとも近い、色上がりの奇麗で衛生的で品質の安定した干しいもを作りました。